DXがうまく進まない大きな要因の一つに「人の変化に対する抵抗」の存在が挙げられます。変化に対する抵抗は、「今のままでもうまくいっている」「変化の必要性を感じない」といった「現状肯定」と、「ITやデジタル化についていけない」「自分の立場や仕事を失うかもしれない」という「将来不安」から形成されます。
DXの本質は、デジタル技術を活用して、今のビジネスモデルの革新をはかることです。現場で働く多種多様な人々がおしなべて、新しいスキルを身につけることが求められます。成果を発揮し続けられるように新たなスキルを獲得することが「リスキリング」。働く人々にどんな新しいスキルを獲得してほしいのかを示し、リスキリングの基盤を構築する責任が企業にあると言えます。「価値を提供する新しいデジタルな方法を理解し使いこなせる」ことが重要です。
企業のIT投資は、「攻め」と「守り」に分けることができます。経営者は、守りのIT・セキュリティ対策に留まらず、事業を発展させるための攻めのIT・セキュリティ対策を講じるための人材の育成を推進するべきなのです。
「攻めのIT投資」とは、ITを活用して既存のビジネスの変革、新たな事業展開や新しいビジネスモデルの創出を行うことによって、新規顧客獲得、収益拡大、販売力のアップを目指すことです。一方、「守りのIT投資」とは、ITによる業務の効率化やコスト削減を目的としています。
これまで組織のITシステムは、業務の改善や効率化によるコスト削減により、経営を安定化させることに重きが置かれ、サービスの維持が図られてきました。現状のサービスを維持だけであっても、競争力を維持するためには効率化は必須であり、新たなIT技術への対応と、新たな脅威への対処のためのセキュリティ対策が必要です。
【進め方】
一方でサービスの維持だけでは、ビジネスの競争に勝ち残れません。時代のニーズに対応した高付加価値の新たな取り組みにより、サービスを向上させていかなければ、組織の発展はおろか、継続も見込めなくなることが予想されます。より先進的な技術を活用した新たなサービスを、他社に先駆けて提供していくことが望まれるのです。そのためにも、組織人として、ITやデジタルを利活用できるデジタルリテラシーの習得が求められます。
【進め方】